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助産学校の分娩介助実習 【破水編】破水が起こった後に必要な対策とは?

皆さんこんにちは!

助産師ブロガーのえりです!

よろしくお願いします!

 

「破水」という言葉は耳慣れていると思います!

ただ破水とは何でしょうか!?

 

一概に破水と言っても説明することは難しいと思います。

破水が起きたときの対応を知っている事は分娩介助を行う上で重要になります!

 

ここからは破水の起きるタイミングや破水が起きた時の対応

お伝えしていきます!

助産学校の分娩介助実習 【破水編】

破水は基本的に、子宮の入り口が全て開く頃に起きます。

しかし、中には陣痛の前に破水する方もいます。

それを「前期破水」と言います。

 

このように破水には必ずこのタイミングで起きるということはありません!

 

・破水とは

赤ちゃんを包んでいる膜が破れ、

赤ちゃんを守っている羊水が外に流れる現象のことです。

赤ちゃんは、お腹の中にいる時は

卵膜に包まれ、羊水に守られています!

所謂無菌の状態で過ごしてます。

 

しかし、破水が起きると外の世界と繋がり、無菌の状態では無くなります。

それにより、母子共に感染が起きる可能性が高くなります。

感染が起きるとママの熱が上がったり、炎症反応が上昇したりします。

 

また、赤ちゃんにも苦しいサインが出ることがあります。

そのため、破水が起きたら必ず入院が必要です!

入院して感染の兆候がないかや赤ちゃんが元気かを確認していく必要があります!

破水した時の観察項目

①ママの観察項目

ママが感染しているかどうかを判断する材料として2つあります!

・体温

・採血データ

です!

 

破水が起きることで外からの菌や常在菌などが影響して感染が起きることがあります!

その時、感染が起きているかを見る指標として発熱と検査データがあります!

そのためこの2つは定期的に見ていきます。

発熱はママが辛いのはもちろんです!

しかし、赤ちゃんがいる子宮も熱くなるため

赤ちゃんも具合が悪くなる可能性が高いです!

また、検査にて炎症反応が高くなっている場合には、全身状態が悪くなることがあります。

そのため、状況に応じて抗生剤の投与を行うこともあります。

 

②赤ちゃんの観察項目

赤ちゃんはお腹の中にいます。

そのため、私たちは赤ちゃんが元気かどうかはお腹の上から見ただけでは分かりません。

赤ちゃんが元気かどうかはNSTという

胎児心拍と陣痛をみることの出来るモニターをつけます!

赤ちゃんが元気かどうかという判断に関しては授業で習います。

そのため、モニターにおける判断基準は必ず頭に入れておきましょう!

赤ちゃんが元気かどうかを判断するために重要なことは、

・基線

・基線細変動

・一過性頻脈、一過性徐脈の有無

・腹緊

です。

破水によるリスクとは?

破水をした時は、感染により苦しいサインが出ることがあります。

また、今まで赤ちゃんを守ってくれていた羊水が外に出ます。

それにより、子宮の収縮が直接的に赤ちゃんに加わるため、

苦しいサインが出ることがあります。

そのため、その所見や兆候が無いかを、定期的にモニターをつけ判断します!

異常所見は程度に応じてレベルがあります。

そのレベルに応じて行うべき対応があるため処置も頭に入れておきましょう!

また、破水から産まれるまでの時間が長かったり、

赤ちゃんに苦しいサインが出ると羊水混濁という現象が起こることがあります。

羊水混濁は赤ちゃんが低酸素状態になったときに、

腸管の運動が亢進して肛門括約筋が弛緩して便が排出される状態です。

感染が起きると、母体により酸素が使われるため赤ちゃんが

低酸素状態になりやすくなります。

そのため、破水した時は羊水の性状も重要です!

破水した時の対応とは?

羊水混濁があった場合は基本赤ちゃんの具合が悪いので、

私の施設では小児科医の立ち会いのもとお産します!

そのように、様々対応が変わってくるため破水した後の対応は知っておくことが重要です!

また、本当に具合が悪くなると緊急帝王切開という対応になることもあります!

基本的に学生は特記のある産婦は受け持ちませんが、

担当する産婦さんが、異常に傾くこともあります。

【お母さんの異常編】でもお伝えしましたが、

正常だけでなく異常の所見もしっかり知っておきましょう!

https://midwife-style.com/josangakko-mom-abnormal/

 

また、基本は子宮の入り口が全て開くタイミングくらいで起きますが

場合によっては最後まで破水しない人もいます。

その場合は人工破膜と言って意図的に医療者が破ることがあります。

破らないと顔が卵膜で覆われて呼吸出来なくなる可能性が高いからです!

助産学校の分娩介助実習 破水編 おわりに

最後までお読み頂きありがとうございました。

今回はお産で必ず起きる破水に関してお伝えしました。

破水の起きるタイミングや性状、

母子の状態に応じて対応が変わってくるため、

しっかり破水の時の対応を知っておきましょう!

破水子宮内の環境を大きく変えます!

破水をして状況が変わると必ず焦ります!

焦らないようにするためにもしっかり破水の対応を覚えておきましょう!

次回以降もお読み頂けると幸いです!

ありがとうございました。