助産学校

褥婦さんへの産後ケアは必須!助産師の腕で育児手技の獲得や精神面が変わる!

皆さんこんにちは!

助産師ブロガーのえりです!

よろしくお願いします!

 

皆さんは助産師の仕事内容が正直よく分からないのではないでしょうか?

今回は、助産師を目指す目指さないに関わらず、

「助産師ってどういう仕事してるの?」って思ってる方に助産師の実際をお伝えします!

ここからは、病棟の仕事内容として日々の分担に関して説明します。

産後女性の身体はどのように変化するの?

褥婦さんとは産後のママのことを指します。

そのため、褥婦係になった際には母子の両方を見る必要があります。

主な内容としては

・産後の母の経過

・授乳の様子

・児の状態の観察です。

 

産後の母の身体は進行性変化退行性変化の2種類の変化が起きます。

進行性変化とは母乳の変化です。

乳房の状態や母乳の分泌は日に日に変化していきます。

産後、乳房は時間が経つにつれて母乳を作るために徐々に張ってきます。

張りの変化は人によって異なりますが、多くの褥婦さんが2~4日目に張ってきます。

また日数に応じて母乳も分泌していきます

母乳の出る量や赤ちゃんの吸っている様子などを

総合的にアセスメントし授乳プランを考えます。

 

退行性変化は妊娠前の状態に身体が戻ろうとする事を指します。

観察するポイントとしては

子宮底の高さや悪露の量や性状の変化があります

産後は子宮の収縮や悪露の排出があります。

基本的に、日に日に子宮底は妊娠前の状況に戻っていき、

悪露の量が減少し色も薄くなってきます。

これが一般的に正常な褥婦さんの変化です。

もし、悪露の量が多くなったり、

大きな塊が出てきた場合は胎盤の遺残などが考えられます。

異常なことが起きた場合は状況に応じて

医師へ報告しその後の指示を仰ぎましょう。

褥婦さんが育児手技を獲得出来るよう必要な支援は?

助産師は褥婦さんの体調面も観察しますが

退院後も育児が継続的に出来る様に支援していきます。

そこで大切なことは育児手技を入院中に

どれだけ確立して帰れるかということです。

それによって褥婦さんが自宅でも楽しく育児ができるか

どうかがだいぶ変わります。

自宅には病院とは異なり助産師などの専門職者がいませんので

入院中に正しい育児手技の獲得が必須ということです。

それにより産後うつの確立も変化してくると思います。

そこで必要なことは

・おむつ交換

・ゲップのさせ方

・あやし方

・授乳の方法などです。

 

おむつ交換やゲップのさせ方などは練習によって

手技を獲得出来ると思います。

そのため、ここで特に難しいことは授乳の方法の確立です。

授乳は授乳の仕方も大切ですが、

赤ちゃんの体重の増減の割合や排泄状況なども

非常に重要です!

体重の減少率が正常の範囲から逸脱していないかや

低出生体重児の有無などを確認します。

具体的に減少率は

「出生体重-今の体重÷出生体重×100」の式で出すことが出来ます。

そこで減少率が10%以上であれば逸脱となるため、

母乳の分泌状況や赤ちゃんの排泄状況に応じてミルクの補足などを検討していきます。

補足に関しては施設によって考え方が異なります。

特に、

Baby Friendly Hospital(BFH)

http://www.bonyu.or.jp/index.asp?patten_cd=12&page_no=11

を取得しているかどうかによって方針が違うことが多いです。

私の病院はBFHでは無いため、基本補足はミルクですが、

施設によって最初は糖水をあげる所もあります。

 

基本は施設の方針に従うことになりますが、

知識として持っておくことで赤ちゃんにとっての

最適なケアを考えられるようになります。

そこで、褥婦さんの母乳の分泌量や乳房の状態

赤ちゃんの体重や吸えているかなどから

授乳の方法とミルクの補足が必要かを検討していきます。

そこで、アセスメントししっかり褥婦さんへ理由を説明した上で

授乳の方針を伝えましょう。

中には母乳だけで頑張りたい方や

ミルクを使いたいと思っている方がいるため

必ず褥婦さんの思いも汲み取りましょう。

ただ、専門職者として褥婦さんの意見だけを鵜呑みに

するのではなく尊重しつつも必要なことは伝えましょう。

入院中の助産師の関わりによって自宅での育児が

楽しく出来るかわだかまりが残るかで大きく違ってきますので

1人1人と真剣に向き合っていきましょう。

おわりに

最後までお読み頂きありがとうございます。

褥婦さんは出産後数日で退院し自宅で育児を開始します。

その時に出来るだけ困らないためにも入院中の助産師の関わりが重要です。

育児の手技が確立出来るよう褥婦さんと赤ちゃんを

観察ししっかりケアしていきましょう。

次回以降もお読み頂ければ幸いです。

ありがとうございました。